私たちの日常生活は、大小さまざまな習慣によって形成されています。
朝ギリギリに起きて顔を洗って、ご飯を食べ、歯を磨いて、会社に急いで出勤する・・・、そんな毎日を繰り返していたら、それがあなたの習慣になります。
もっと朝早く起きて有意義な時間を過ごしてから会社に出勤することを望むのであれば、現在の習慣の中で不要なものは捨て、新たなに良い習慣を身につけていくことが必要です。
良い習慣を身につけていくことができるようになれば、徐々に自己改善の道を進めていくことができ、より良い人生を送ることにも繋がっていきます。
重要なのは、習慣化の力を理解し、それを自分の利益のために活用することです。
良い習慣を身につけることで、徐々に自己改善の旅を進めていき、より良い人生を送ることにも繋がっていきます。
習慣化のプロセスを通じて、健康を改善したり、仕事の生産性を高めたり、精神的な平穏を得たりすることも可能になります。
本記事では新しい自分になるために必要な期間や自動的に習慣化が身に付いていく際に効果的な戦略についてお伝えします。
習慣化が身につくまで平均66日間かかる理由
習慣化するまでの期間についての研究はいろいろとありますが、ある科学的研究によると、新しい習慣を形成するために必要な期間は平均して66日間かかるとされています。
この期間に関する研究を行なったのは、ロンドン大学のフィリッパ・ラリー博士らの研究チームによるものです。
研究に参加した方に新しい健康行動(例えば、食後に果物を食べる、毎日の運動など)を取り入れて、どれだけの期間で習慣として定着するかをしてみたところ、18日から254日まで大きく幅があることがわかり、平均すると66日かかることがわかりました。
この研究結果から分かったことは、習慣化するまでの期間は人によって個人差があるが、平均的な「66日」という数字は、新しい行動を習慣として確立するための目安として活用できるということです。
習慣化していく際は最初の2週間が鍵を握ります。
最初の2週間をクリアするためのステップバイステップガイドを下記のページで詳細にお伝えしています。
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参考2週間で習慣化するための究極のステップバイステップガイド
続きを見る
習慣化プロセスを成功に導くために必要なこと
何か物事を習慣化したいと考える前にやるべきことがあります。
それは習慣化を通して何を達成したいかのゴールを明確にすることです。
人は明確なゴールを設定するからこそ、自分自身がやっていることに意味を見出すことができ前へ突き進んでいくことができます。
習慣化を進めるにあたって重要なことについてお伝えしていきます。
習慣化プロセスを成功に導く3つの鍵
- 習慣化プロセスの第一歩は達成したい目標を明確にすること
- 目標設定:66日間の行動計画を立てる
- 小さな習慣化から始める微習慣
1. 習慣化プロセスの第一歩は達成したい目標を明確にすること
習慣化への旅を始める際の最初の一歩は達成したい目標を明確にし、その上でどんな習慣を身につけていく必要があるかを決めるところから始まります。
目標が明確であればあるほど、それに対する動機が強ければ強いほど、大きな障害が現れたとしても乗り越えることができます。
目標は誰にでもわかりやすく具体的に設定するといいです。
物事を継続的に実行する際には、「具体的な目標」と「目に見える形で進捗状況を把握する」の2点を意識するといいです。
なぜか継続できないなという方は、この2つの要素が欠けているのかもしれません。
そしてこの段階で重要なのは、自分にとって現実的で達成可能な目標を設定することです。
最初から大きな目標を掲げすぎると、なかなかゴールに近づいている感じを体感することができず、挫折のリスクを高めてしまいます。
まずはスモールステップを踏んでいき、自分に対する自信を高めていきながら徐々に目標を高くしていきましょう。
2. 目標設定:66日間の行動計画を立てる
目標を明確にしたら、それを達成するための具体的な行動計画を立てていきます。
66日間の習慣化プロセスを効果的に管理するためには、長期的および短期的な目標を設定し、それらを日々の行動に落とし込むことが必要です。
目標設定の際にはSMART原則(具体的、測定可能、達成可能、関連性があり、時間的に限定されている)を活用すると良いでしょう。
行動計画を立てる際には、以下のステップを踏むことがおすすめです。
ポイント
- 具体的な行動を決定する: 新しい習慣として取り組みたい具体的な行動を決定します
- 小さな目標から始める: 目標を細分化し、小さな成功を積み重ねることから始めます
- 毎日の進捗を追跡する: 習慣化のプロセスを可視化するために、カレンダーやアプリを使用して毎日の進捗を計測します
- 柔軟性を持つ: 予期せぬ障害に直面した場合でも、目標に対するアプローチを調整できるように柔軟性を持ちます
- 自己反省: 定期的に自己反省の時間を設け、プロセスを見直し、必要に応じて調整します
この行動計画は新しい習慣を身につけるためのロードマップとして機能し、成功への道を切り開く際の鍵になります。
SMART原則を守りながら継続していくことで、毎日の小さな勝利が積み重なり徐々に大きな変化へと繋げていくことができます。
66日間という期間は、新しい習慣を確固たるものにするために十分な時間にはなりますが、挑戦や障害に直面することもあります。
目標が高すぎてなかなか達成感を感じることができなかったり、体調不良となり思ったように行動ができなかったりなど悩みを抱える時期もあると思います。
そんな時もSMART原則を活用して、高すぎる目標を細分化したり、体調不良で進んでいなかった部分に関しては再度調整をしなおして習慣を止めないように工夫しましょう。
決して完璧主義者になろうとはせず、自分に対して寛容な気持ちを持ちながら、再度続けていくためにできることから始めていくことが重要です。
小さな習慣から始める微習慣
新しい習慣を身につける旅において、大きな目標に直接飛び込むのではなく、まずは小さなことから始めることが習慣化を成功させるためのコツになります。
このアプローチは「微習慣」とも呼ばれ、非常に小さい行動からスタートし、徐々にそれを拡大していく方法です。
例えば、毎日運動する習慣を身につけたい場合、最初は「運動靴を履く」ところから始めていき、次に「5分間歩いてみる」などとにかくスモールステップから始めるといいです。
この小さな行動は実行することが簡単なことで、成功体験を積むことができるため、習慣化へのモチベーションを高めていくことができます。
小さな習慣から始める利点は、心理的な抵抗を最小限に抑え、行動の継続を容易にしてくれます。
初めから大きな目標を設定すると、圧倒されたり挫折感を感じたりすることがありますが、小さなステップにすることで簡単に取り組むことができ達成感も得やすくなります。
習慣化を継続するために重要なポイント
習慣化するための一歩を踏み出したら、次にやるべきことは継続することです。
せっかく新しい習慣を始めたとしても、継続しなければ意味がありません。
ここでは習慣化を挫折しないように続けるために必要な3つの要素についてお伝えします。
1.習慣化を継続させる効果的な戦略
習慣化を継続させるためには、ただ目標を設定し行動を始めるだけでは不十分です。
継続するためのハードルを下げ、面白くする工夫を取り入れることで楽しみながら習慣化していくことができます。
以下に、習慣化を成功させるためのいくつかの戦略を紹介します。
習慣化を継続させるための戦略
- 環境を整える:習慣化を支援する環境を整えることが重要です。
例えば、一人で運動することではやる気が続かないのであれば、ジムに通って周りから刺激をもらったり、お気に入りの運動用の服を用意するなど、本人のやる気とは別の部分の環境面などを用意しておくと効果的です。
環境を整えることで、行動を起こしやすくなります。 - トリガーを設定する:習慣を形成するためには、その行動を引き起こすトリガーが必要です。
トリガーは、特定の時間帯、場所、感情、他の行動など、何でも良いです。
例えば、走ることを習慣化したいのであれば、会社に出勤する際に交通機関を利用せず、走って通勤をすることができます。この場合、通勤することがトリガーになります。 - 報酬を設定する:新しい習慣に取り組んだ後に自分自身に報酬を与えることで、モチベーションを高めることができます。
報酬は、新しい習慣を維持する際の原動力になるので、上手に活用していけば継続的な行動を促すことに繋がります。 - 公言する:目標を友人や家族に話すことで、あなたのコミットメントを強化することができます。
公にすることは、自分に対する責任感を高め、目標達成へのプレッシャーを自分自身に与えることができます。
さらに、その目標の進捗状況をSNSなどを用いて発信していくことで、挑戦や困難に直面した時に助けを求めやすくなります。 - 進捗を追跡する:目標に向かっての進捗を定期的に追跡し、記録することで、モチベーションを維持し、自分の成長を可視化することができます。
進捗を追跡することで、どの戦略が効果的であるかを評価し、必要に応じて調整することが可能になります。
ノートやアプリなどで追跡をすることが可能なのでぜひ試してみてください。
これらの戦略を組み合わせることで、習慣化の過程を通じて継続的な成長と進化を遂げることができます。
習慣化は決して1日や2日で成し遂げられるものではありませんが、適切な戦略と持続的な努力によって、望む結果へ確実に近づいていくことができるのでまずは一つずつ試しながら取り組んでみてください。
下記のページでも習慣化を取り入れていくために大事なポイントについて伝えているので参考にしてみてください。
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参考習慣化する方法をマスター!「できない人」が共通して持つ5つの特徴とは?
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2. ゲーム要素を取り入れてモチベーションを高める
習慣化のプロセスにおいて、モチベーションを維持することは、成功に不可欠です。
日々の行動をゲームのように楽しむことで、習慣化への取り組みをより魅力的で継続しやすいものに変えることができます。
以下は、モチベーションを維持し、習慣化を楽しむための戦略です。
ポイント
- 目標をゲーム化する: 目標達成をゲームのように扱い、小さな達成ごとにポイントや報酬を得られるシステムを作りましょう。
例えば、運動習慣を身につけたい場合、毎回の運動後にポイントを自分に与え、一定のポイントが貯まったら好きな映画を観る、好きな食事を楽しむなどの報酬を設定します。 - 進捗を視覚化する: 進捗をトラッキングし、目に見える形で表現することで、達成感を実感しやすくなります。
進捗グラフやチェックリストを作成し、毎日の小さな成功を記録しましょう。
この視覚化は、継続する上での大きなモチベーションとなります。 - 仲間を見つける: 同じ目標を持つ仲間と一緒に挑戦することで、相互に励まし合い、モチベーションを維持しやすくなります。
オンラインコミュニティや地域のグループに参加して、経験を共有し、互いに応援しましょう。 - 楽しみを見つける: 習慣化したい行動自体を楽しむ要素を見つけることが重要です。
例えば、運動が苦手なら、好きな音楽を聴きながら、または美しい景色を楽しみながら行うなど、楽しさを加える工夫をしましょう。
自分自身がどの戦略を活用することで、楽しみながら続けていけるかが見えてくるようになると、次に新たな習慣を身につける際にも取り入れていくことができます。
習慣化したいことがあるのであれば、それをどうやって楽しみながらやろうかと考えることもとても大切なことになります。
ゲームを取り入れる方法として習慣化アプリを活用するという手もあります。
アプリについては下記のページで詳しくお伝えしています。
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参考習慣化おすすめアプリ5選!アプリの選び方や活用方法などを詳しく解説
続きを見る
3. 習慣化を支える生活環境
習慣化の成功には、支援する環境の整備が欠かせません。
自分の目標に合わせて生活環境を調整することで、新しい習慣を取り入れやすくなり、継続することも格段にやりやすくなります。
以下は、習慣化を支えるための生活環境の整え方です。
メモ
- 障害を取り除く: 新しい習慣に取り組む上で障害となるものを事前に取り除きましょう。
例えば、テレビを見る時間を減らしたいなら、リモコンを見えない場所に置く、テレビのコンセントを抜くなどの対策を講じます。 - 必要なツールを用意する: 習慣化したい行動に必要な道具やツールを手元に準備しておきましょう。
例えば、毎日のジョギングを習慣化したい場合、運動靴や快適なランニングウェアを準備し、出かける前にすぐに手に取れる場所に置いておくと良いです。
このように準備を整えることで、実際に行動に移す際の心理的なハードルを下げることができます。 - ポジティブな環境を作る: 自分をポジティブに保つための環境を作り出しましょう。
これには、励ましの言葉を書いたメモを壁に貼る、インスピレーションを受ける本を机の上に置くなどが含まれます。
また、家族や友人からのサポートを得ることも、環境を整える上で重要な要素です。 - 習慣化を妨げる要因を特定し、対策を講じる: 日常生活の中で新しい習慣の実行を妨げる可能性のある要因を事前に特定し、それらに対する対策を考えておきましょう。
例えば、夜更かしをしてしまうと朝のジョギングが困難になる場合、夜のスクリーンタイムを減らす、就寝前のリラックスタイムを設けるなどの対策が効果的です。
これらの環境を整える戦略を実践することで、新しい習慣をスムーズに取り入れ、継続しやすくすることができます。
習慣化を成功させるためには、個人の意志の力だけでなく、周囲の環境が大きな影響を与えることを理解し、積極的に環境を整える努力をすることが重要です。
習慣化の旅は一人で行うものではありません。 自分自身をサポートするための最適な環境を作り出し、習慣化への道を積極的に進んでいきましょう。
習慣化の実践例と習慣を通して得られること
目標を達成するために必要な習慣を身につけることができるようになれば、ただ何とく過ごしていた日々とは違う日常を過ごすことができるようになります。
ここでは習慣化を実践することでどんな利点を得ることができるかについてお伝えしていきます。
習慣化を実践することで得られたことの実例
習慣化の旅は、多くの人にとって挑戦的なものですが、66日間という期間を通じて新しい習慣を身につけることができます。
例えば、僕の場合はフルマラソンを完走するという目標を立てました。
最初のうちはいきなり走るのではなく、約2キロ歩くところから始め、徐々に運動量と時間を増やしていき、66日後には毎日1時間以上の時間を走ることができるようになりました。
そしてフルマラソンを走ると決めてから、3ヶ月後にはハーフマラソン、半年後にはフルマラソンを完走することができました。
また、仕事をしながら合格率10%以下の資格に合格するという目標を立てた時も、最初は参考書を眺める程度から始め、出勤前や帰宅後、そして休日に少しずつ勉強しました。
資格に合格するための科目を計画的に合格しながら、最終的には2年間以上の年月がかかりながらも資格を取得することができました。
人によって習慣化しやすいやり方が違うので、個人に合わせたカスタマイズをして、小さな成功を積み重ねることが大切です。
日々の進捗を追う:記録の重要性
習慣化の過程で日々の進捗を追うことは、モチベーションを維持し、目標達成への道のりを可視化する上で非常に重要です。
記録する方法としては、紙の日記をつける、スマートフォンのアプリを利用する、カレンダーに印をつけるなどがあります。
進捗を記録することで、自分がどれだけ成長したかを客観的に見ることができ、挑戦している習慣に対する自分自身のコミットメントを再確認する機会にもなります。
さらに、記録を振り返ることで、どのような状況で行動がうまくいったか、挑戦が必要な点は何かを把握することができ、次のステップに役立てることができます。
失敗から学ぶ:習慣化の挑戦
習慣化の過程では、必ずしも全てがスムーズに進むわけではありません。 挑戦の中で失敗や挫折を経験するということもありますが、重要なのはそこから何を学び取るかです。
失敗をしたということは、新たなことに挑戦したり、今までやったことがないことに取り組んだということなので、成長する機会に繋がっています。
失敗したからやめるのではなく、何度も失敗しながらも最終的に失敗しなくなる状態までできるようになれば次のステージへ上がったということを意味します。
人は失敗しないと成長しない生き物です。
失敗を恐れずに何度も挑戦しながら日々成長していきましょう。
習慣化プロセスを経てのポジティブな変化
習慣化のプロセスを経て新しい習慣が身につくと、それに伴い様々なポジティブな点が現れてきます。
これらの変化は、身体的、精神的、そして生活全般にわたるものです。
例えば、定期的な運動習慣を身につけた人は、体重の減少や筋力の向上だけでなく、ストレス耐性の向上や睡眠の質の改善など、健康面だけではなく精神面でも得るものが多くあります。
早朝に起きる習慣を身につけることができれば、1日を有効に使える時間が増え、生産性や時間管理能力が向上します。
一つの良い習慣を身につければ他の多くの良い影響を引き起こし、人生の質を大きく向上させることができるようになります。
新しい習慣を身につけたということは、自分自身に対するコミットメントを果たしたことになり、それは大きな自信と満足感をもたらしてくれます。
この自信は、さらなる目標達成へのモチベーションとなり、成功のサイクルを生み出すことにも繋がります。
継続は力なり:習慣化の旅を続けて
習慣化の旅は、66日後に終わるわけではありません。
新しい習慣を身につけることは、持続可能な変化への第一歩に過ぎません。
「継続は力なり」という言葉が示すように、習慣化のプロセスを継続することが、長期的な成功と充実した人生を築く鍵になります。
挑戦や失敗から学び、柔軟性を持って目標にアプローチすることで、習慣化の旅をより豊かなものにすることができます。
新しい習慣を通じて、自分自身の可能性を最大限に引き出し、夢や目標に一歩ずつ近づいていきましょう。
習慣化のプロセスを続けることで、あなたは自分でも想像していなかった「新しい自分」に出会うことができるでしょう。